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BIR: 無暁の鈴/西條 奈加

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 無暁の鈴/西條 奈加

あらすじ

※ Amazonより抜粋

家族に疎まれ寒村の寺に預けられた武家の庶子・行之助は、手ひどい裏切りにあって村を捨てた。絶望から“無暁”と名を変え、ひょんなことから一緒になった万吉と江戸に向かう。悶着をきっかけにやくざの用心棒になった無暁と万吉――波瀾万丈の人生が始まる。信じるものを見失った無暁が、最後にたどり着く圧倒的な境地とは?

感想

時代系小説。ちょこちょこ読みたくなる。これは一人の男の大河もの。 有名であったりなかったりする実在の人物がメインとなる大河ものも、架空の人物がメインとなる大河もの、どちらも好き。 完全夢江戸物語(人情ぶっぱ系)とかも結構好きだが、この話はリアル目の話。

(私は実際知らんけど)江戸中期の絶望がしっかりと描かれているのではないかと思う。 貧困・飢え・格差、どこをとっても現代に通じるテーマ。 江戸の仏教まじで終わってるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwと爆笑しかでないヒデェ…ってところ多数。 まじで男・江戸・仏教!!!!!!という前半、修行の後半。 男前描写はいるのか?とは思った。

真理を追う姿、崇拝とは一体何か、実際の人間を崇拝するとき・その時代、無暁の最後、立派であるとは何か、救いとは一体なにか、真理とは何か。

個人的に、後半の自分が救った弟子こそが救いであったという表現が好きだった。 無暁の最後の足掻きも好き。 勝手な解釈だが、無暁の信仰とは、人ありき、宗教・信仰とは、人なのだ、全ては人ありきであるということであり、それを知っていく旅路であったのだろうとおもった。

バカみたいに表現するが、島に何十年も住んで出ていってからも頑張るのまじでやばい。精神力がえぐい。一人で。すごい。

日本の時代物だとたまにある、とんでもねえマジカル女が出てくる描写がなくてよかった。

万吉、しの、島の皆、極道の皆が仲良く暮らしている現代パロ二次創作が作られたい(´;ω;`)という気持ち3(10点満点中)

ハイライト(してたとこ)